第25回 府中文化村

「自己分析で子育てからビジネスまで役立つ心理学のお話

【2016年06月23日開催】

心理学と聞いて何を想像しますか。

「他人の心を知れる学問」「心理テスト」などよく耳にします。

本当に心理学を勉強すれば誰もが他人の思っていることや考えがわかったらエスパーとして働いているでしょう。

哲学由来の心理学からでさえも人の行動などから人のメカニズムや心の存在を探究して出た副次的な結果として心理テストなどがあるのではないかと私は考えます。

 

今回の府中文化村は資格取得のヒューマンアカデミー立川校で心理学講座の講師として活躍していた上薗遼介氏を講師にお招きし、自己分析による自分理解でビジネスや子育てコミュニケーションを円滑に進められるようにという講演を行っていただきました。

 

まずどこにでもあるようなセミナー前のアイスブレイクとして隣の方と最近のGood and Newというアクティビティ。

そこでも、ブレイク後の拍手は「拍手を送る相手に向かって拍手する」と相手への印象が違ってくるそうです。アジア圏特に日本人は胸の前で拍手する傾向があるようですが、ここは相手への向かって拍手をみなさんで即実践

 

さて、本題では「交流分析(Transaction analysis)」のエゴグラムと呼ばれる手法の簡易版を行いました。

交流分析とは幼児教育・企業研修などで用いられる性格診断テストで、およそ0~9歳の育成歴、『この頃に一番接することの多い大人の影響を受ける』ため【どういった言葉をかけられたか】【どういった態度をとられたか】こうした育成歴からベースとなる性格特徴が決定されるとされます。

今回は簡易版かつ、性格項目を一般的な5つに分けるだけでなくより詳しく理解する改版だそうです。

この分析手法を用いて質問と解答、解答を項目別に分けてグラフにプロットしていくと「今・現在状況」の自我状態がわかると言います。

 

【性格を6つに分類】

CP 批判的(Critical Parent)

NP 保護的(Nurturing Parent)

A  成人の(Adult)

FC 自然の(Free Child)

AC 順応の(Adapted Child)

 

RC 反抗の(Rebellious Child)

 

それぞれの高いところや低いところを元に性格特徴をパターン化します。時間の関係上、個々精密なパターンの分析は行えなかったようですが、大まかにどんな傾向で他人に接することが多いか、逆にどんな傾向があるからどんな言葉がけをするのが効果的か。

非常に興味深い結果だったようで、参加者も場内ざわめきが轟くほど騒然だったようです。

この性格パターンは仕事上、日常性格、友人や恋人とのコミュニケーション各々の状況により変化するものだそうで、どんなパターンだから悪いという訳でなくこのままだと仕事や日常生活のコミュニケーションが円滑にいかない場合は改善することを目標にすることが可能だそうです。

 

例として、仕事で経理を担当している人はCP(批判的な)数値が高く、お金にきっちりまじめであるが、日常生活でそのままの場合、厳しく・口うるさい状況が容易に想像可能です。

日常生活で厳しさを必要としない状況であれば、この部分を改善するといったように、変更可能なのです。

子育てに対する心理学的アプローチのセミナーでも、先生によればこうした言葉がけや態度を改善する項目として理解することが大切といいます。

また、これを別分野に派生させて『恋愛特化型のラブエゴグラム』という楽しみ方もあるそうです。

日常生活のエゴグラムを元に、恋愛状況では自分はどのような性格として表出されているのか。こうした自分を知る項目も現在の世の中では少なくはありません。

 

レポートでは質問項目や詳細を伝えることはできませんが、心理学という学問や考え方を少し見方を変えて、こうした手法を用いて自己分析による周囲とのコミュニケーションを円滑にする手段の一つとして活用する、もしくは勉強してみるのはいかがでしょうか。

 

興味をもっていただけた方で、スキルとして資格取得をお考えの場合は、楽しく学び自分のスキルにすることを目的に資格取得のヒューマンアカデミーで受講してみるのはいかがでしょうか。