第7回 府中文化村

講演・交流会

「鍵のスペシャリストに学ぶ、カギと防犯の話」

【2014年10月22日開催】

みなさんのお家はどんな防犯対策をしていますか?

空き巣被害を防ぐため、玄関の鍵を二重にしている、またはオートロックだから大丈夫。そういう方が大半だと思います。

今回はカギと鍵前と金庫の専門店、「東京キーロック」の代表であり、NPO法人東京都セキュリティ促進協会理事の防犯アドバイザーである塚口敏彦さんにカギと防犯のお話しをしていただきました。


まず、侵入犯罪の現状として6割以上が住宅への侵入であり、平成20年のデータでは訳9万5千件と、全国で5分に1件、1日260件の住宅が被害に逢われている計算だといいます。近頃よくニュースで聞く「サムターン回し」や「ピッキング」「ドアのこじ破り」など、多種多様な方法で侵入されているのが現状です。

実際に塚口さんには写真の奥にある模型で過去一般的であった鍵の種類と特徴、現在の最新型の鍵の種類と特徴や、窓に取り付ける防犯道具の実物を見せていただきました。その中には一般的なアパートやマンションに取り付けられているようなよく見る鍵がありましたが、これはピッキング犯罪者であれば数秒で開けることができるほどの鍵だと言います。また、サムターン回しでの解錠の仕方を実演していただきましたが、実際の私たちが安全だと考えている防犯意識では、空き巣犯罪者にとっては簡単に破られてしますことを目の当たりにしました。

そこで鍵のスペシャリストで防犯アドバイザーである塚口さんは「CP錠」という防犯シンボルマークの知識とその普及活動のお話しをしてくださいました。

CP錠とは、(Crime Prevention=防犯)というシンボルマークで、これは「侵入攻撃の試験に5分以上耐えた錠」に付けられるマークだといいます。これは実際に侵入犯罪者は侵入に「5分以上かかると7割があきらめる」というデータから、本当に耐久性の高い鍵だけに付けられ、防犯性の高さを示すとのことです。

しかし、実際には自宅の鍵がどの程度で、自宅がどの程度の危険性があるかは一般の方では判断しにくいと思います。そこで、東京セキュリティ促進協力会では防犯に対するスキルをもった人を防犯アドバイザー有資格者として認定しており、また、錠施工技師という技能者の存在にしっかりと相談することも大切だといいます。

 

「自分の家は一軒家で防犯については大丈夫」と思ってても、庭に出しっぱなしにしている脚立などによって隣家が空き巣被害にあってしまうかもしれません。防犯意識を高め、安心に暮らすことに加えて、正しい防犯知識も同時に学ぶ必要があるのではないかと感じた講演でした。